月と冥王星のインコンジャンクト(クインカンクス)とは?
月と冥王星のインコンジャンクト(クインカンクス・150度)は、
感情を司る月と、極限の力を持つ冥王星がつながる緊張感の強いアスペクトです。
トラインやセクスタイルのように自然に調和するわけではなく、
まったく異なる性質をもつ2つのエネルギーを結びつけるため、
「何かがいつもかみ合わない」ような違和感を感じやすいのが特徴です。
どちらか一方の天体だけを使うのではなく、
意識的にバランスを取ることが大切です。
自分の力で月と冥王星のエネルギーを調整し、
内側で両方を統合させていくことが、このアスペクトには求められます。
そうすることで、自分の良い部分に自然と目が向くようになり、
さまざまな能力が花開いていくでしょう。
それでは、このアスペクトをさらにくわしく見ていきましょう。
月と冥王星のインコンジャンクトの意味

月と冥王星のインコンジャンクト(150度)は、
安心を求める心(月)と、根底から変わろうとする力(冥王星)のあいだにズレが生じるアスペクトです。
突然嵐のような感情が襲ってきたり、理由のわからない不安に支配されてしまったりと、
表面的には穏やかでも、感情のコントロールに苦しむ傾向が見られます。
複雑な感情を抱えやすく、ときに暗い感情を持つ自分に罪悪感を感じることがあるかもしれません。
しかし、思いを溜め込みすぎると、ふいに感情が爆発してしまい、
そのあと「自分が悪い」と責め、再び抑え込む……という悪循環に陥ることもあります。
理由のわからない不安や緊張は、今の環境だけでなく、
家系から受け継がれた感情的パターンが影響している場合もあります。
すべてを自分のせいだと抱え込まないようにすることが、感情を複雑化させない第一歩です。
月と冥王星のインコンジャンクトの調整

このアスペクトと上手に付き合うためには「調整」が必要です。
調整とは、まず心の傷を癒し、自分に安心を与えることから始まります。
まだ処理しきれていない記憶を、少しずつ表に出していきましょう。
静かに思い出してみる、日記に書く、信頼できる人に話す――どれでも構いません。
過去の自分にはどうすることもできなかったことを認め、
「今の自分なら乗り越えられる」と、自分自身に安心と自信を与えてあげましょう。
そして、感情が爆発してしまったときも
「これも私の一部なんだ」と受け入れることで、
少しずつ、自分の中の月と冥王星がかみ合い、調和へと向かっていきます。
感情を抑えたり隠したりしなくても、自分は愛される存在だと認めることで、
心はやっと落ち着きを取り戻し、感情もコントロールできるものに変わっていきます。
月と冥王星のインコンジャンクトの活かし方

自分のなかにある冥王星の激しさを受け入れられるようになると、
これまで圧倒されていたその激しさが、自分の中にある「強さ」なのだと感じられるようになります。
このアスペクトを持つ人は、特別な存在感があり、
内に秘めた強さと包容力で、周囲にも安心を与えていきます。
さらに、月と冥王星がうまくバランスを取りはじめると、
人の感情を深く理解する力もいっそう育まれていきます。
人にはさまざまな痛みや、乗り越えられず苦しんでいることがあります。
このアスペクトを持つ人は、そうした表に出しづらい感情まで繊細に感じ取り、寄り添うことができます。
そして、苦しむ人が自分の力で問題を乗り越えられるよう導き、支える存在となっていけるでしょう。
心理的なサポートが求められる場でヒーラーのような役割を担ったり、
芸術家として人の心を深く表現したり、研究者として物事の深層を探ったりと、
成熟するにつれて月と冥王星の力を多彩に活かす道が見つかっていきます。
自分のなかに眠っていた能力に気づくことで自信が生まれ、
感情の揺さぶりにも動じない強い心がさらに育まれていきます。
そしてその強さは、周囲の人にとっても頼もしく、ついていきたいと思える存在感となっていくでしょう。
おわりに
今回は、月と冥王星のインコンジャンクトについて解説しました。
インコンジャンクト(クインカンクス)は、はっきりとした対立ではなく、
かみ合わないエネルギー同士の違和感を表すアスペクトです。
日常的には気づきにくい緊張感なので、
まずはこのアスペクトを意識し、少しずつかみ合わせていく努力が大切です。
そうすることで、冥王星が抑圧していた月の感情や安心感が解放され、
心穏やかに、自分らしい力を発揮できるようになっていくでしょう。
焦らずに自分の心をやさしく癒していきましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

