【2026年10月】動かないものが動く|金星逆行と牡牛座の満月

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9月は、土星から冥王星までの遠い天体がそろって逆行し、これからの方向性を一度立ち止まって見直すような時間でした。

10月は、いよいよそこから前へ動き出す兆しが見えてきます。
ただし、前へ進むためには、ひとつ大きな山場を越える必要がありそうです。

10月に入ってすぐ、空には「Tスクエア」と呼ばれる緊張感の強い配置がつくられます。
星同士が互いに譲れないものを抱えながら向き合い、本格的にぶつかり合います。

その影響は10月を通して続き、これまでなかなか動かなかったものにも、変化を促す大きな力が加わっていきます。
止まっていた状況が動き始めるとともに、わたしたちの考え方も、新しいかたちへと変わり始めるときです。

同じ時期には、価値観を司る金星も逆行を始めます。外の世界が大きく動くなかで、「自分にとって本当に大切なものは何か」を、あらためて確かめていく月にもなるでしょう。

そして月末の満月では、これからどちらへ進んでいくのか、その方向を見つけるための手がかりも見えてきそうです。

それでは、10月の星の動きを詳しく見ていきましょう。

目次

2026年10月の天体イベント一覧

まずは、10月に起こる主な天体イベントを一覧で見てみましょう。

日付天体イベントキーワード
10月2〜3日火星・冥王星・水星による不動宮のTスクエア変わらないものが動き出す
10月3日金星が逆行開始価値観の見直し
10月11日天秤座の新月人間関係に新しい風
10月16日冥王星が順行へ止まっていた力が動き出す
10月23日太陽が蠍座へ心の深い場所へ
10月24日水星が逆行開始月初めの流れをもう一度なぞる
10月26日牡牛座の満月守りたいものが見えてくる
10月26日太陽、月、冥王星による不動宮のTスクエア大切なものを選び直す転換点

朝晩の空気がひんやりとして、季節はいよいよ本格的な秋へと移っていきます。

月の初めは、星の動きがとても活発です。
2日から3日にかけて、火星、冥王星、水星がTスクエアを形成し、3日には金星も逆行を始めます。
10月を象徴するこの強い配置については、後ほど詳しく見ていきましょう。

11日には、天秤座で新月を迎えます。
天秤座の支配星である金星は、このとき逆行中です。新しい関係を始めるというよりも、今ある関係のバランスを見直し、お互いを大切にできる関わり方を探していく新月になりそうです。

23日に太陽が蠍座へ入ると、意識は関係の表面から、その奥にある本音や望みへと向かっていきます。時代が大きく変わろうとしている今だからこそ、誰と、何を大切にしながら歩んでいきたいのかを深く考える時間になるでしょう。

翌24日には、水星も蠍座で逆行を始めます。
金星と水星がそろって後ろを向く月の後半は、気持ちと言葉の両方を、あらためて丁寧に確かめていく時間になりそうです。

ここからは、10月に注目したい星の流れを、さらに詳しく見ていきましょう。

10月3日:金星の逆行

10月3日、蠍座に滞在中の金星が逆行を始めます。

逆行とは、天体が星座の並びをゆっくりとさかのぼっていくように見える期間のことです。
金星は、およそ1年半に一度、40日あまりかけて逆行します。2026年に金星が逆行するのは、この一度きりです。

この期間は、自分が大切にしているものをあらためて見つめ直す時間です。

これまで大切にしてきたものは、今の自分にとっても本当に大切なのか。
金星の逆行中は、今の自分の気持ちに照らし合わせながら、価値観を見直していく時期でもあります。

蠍座から、天秤座へ

今回の逆行は蠍座で始まり、11月13日に天秤座で順行へ戻ります。

逆行が始まる蠍座は、金星にとって少し居心地の悪い場所とされています。

金星の「おうち」である牡牛座や天秤座では、愛や美しさ、楽しさを素直に受け取ります。
一方、蠍座の金星は、表面的な楽しさだけでは満足しません。それが本当に大切なものなのか、自分の心を預ける価値があるのかを、深く確かめようとします。

今回の金星逆行では、そうした蠍座の深さが大きなテーマになります。

蠍座の金星には、大切なものをぎゅっと握りしめる性質があります。
逆行が始まると、今の自分が何を握りしめているのかが、心の中に浮かび上がってくるでしょう。

これからも離さずにいたいものなのか、それともここで手を離してもいいものなのか。

たとえば、必要だからという理由だけで持ち続けているもの。心の奥では違和感に気づいていたのに、ずっと平気なふりをしていたこと。そうしたものを手放すには、やはり勇気が必要です。

けれど、手を離してできた隙間に、本当はずっと惹かれていたのに「自分には無理」と諦めていたものが入ってくることもあるかもしれません。
これからは、何を手放すかだけではなく、何を新しく大切にしていきたいのかも見えてくるでしょう。

逆行の後半、金星は自らの居場所である天秤座へ戻ります。
蠍座で見つけた本音をいったん持ち帰り、天秤座らしいバランス感覚で、新しい価値観を自分に合う形へと整えていきます。

金星が順行に戻り、ふたたび蠍座へ進む頃には、自分が本当に大切にしたいものが見え、以前よりも迷いが少なくなっているでしょう。

10月2日~3日:不動宮のTスクエア

10月2日から3日にかけて、水星、火星、冥王星が緊張感のある角度を取ります。

水瓶座の冥王星と獅子座の火星が向かい合い、蠍座の水星が両側からスクエア(90度)で関わる。
この形を「Tスクエア」と呼びます。

3つの天体は、どれもそれぞれのサインの3度付近に集まっています。今回は獅子座、蠍座、水瓶座という、いずれも「不動宮」と呼ばれるサインで起こります。

不動宮は、一度決めたことを簡単には変えない強さを持つサインです。そのため今回は、3つの天体がそれぞれに譲れないものを抱え、強く押し合うような配置になります。

「わたし」と「わたしたち」の対立

まずは、向かい合う冥王星と火星から見ていきましょう。

水瓶座の冥王星と獅子座の火星は、それぞれ「わたしたち」と「わたし」を表しているように読めます。

水瓶座が表すのは、横につながる多数の力です。
対等な一人ひとりがつながり、知識や情報を分かち合いながら、「みんな」で社会をつくっていく。そこには、誰か一人だけが中心に立つという発想はありません。

一方、獅子座が表すのは、「わたし」が中心となる力です。
獅子座の支配星は、空にただ一つ輝く太陽です。自分という存在を輝かせ、自分にしかできない表現をする。それが獅子座の大切な力です。

時代を動かす冥王星が相手では、一見すると水瓶座の力のほうが強く見えるかもしれません。
けれど今、獅子座には火星だけでなく木星も滞在しています。木星は「わたし」という意識を広げ、火星はその思いを行動へと移していきます。

つまり、ここで向き合う「わたしたち」と「わたし」は両者とも一歩も引きません。

さらにこの時期、冥王星は16日の順行転換を目前にして、空でほとんど止まって見える状態にあります。
向きを変える直前の天体は、その力が強く意識されやすい時期でもあります。
およそ2年に一度起こる火星と冥王星のオポジションのなかでも、今回はとりわけ強く感じられやすい配置です。

蠍座の水星:変わっていくのは「考え」

獅子座の火星が主張する「わたし」と水瓶座の冥王星が主張する「わたしたち」。

蠍座の水星はこの軸に、スクエア(90度)の位置から関わります。
火星と冥王星の間に生まれた強い緊張が、蠍座の水星へと集まっていくような形です。

蠍座は、伝統的には火星、現代の解釈では冥王星が支配する星座です。向かい合う二つの天体の、どちらとも深く結びついています。

ただし、スクエアは2つの力を穏やかにすり合わせる角度ではありません。

獅子座の火星は「特別なわたし」を、水瓶座の冥王星は「誰もが対等である社会」を譲りません。
そして、その強い対立が蠍座の水星へ向かうことで、この問題は、わたしたちの身近なところへと深く運ばれてきます。

蠍座は、古いものを終わらせ、生まれ変わるように深く変わっていくサイン。そして水星は、わたしたちの考えを表します。
つまり、このTスクエアがもたらすのは、わたしたちの「考え方」の変化です。

一人ひとりが輝きたい。けれど、一部の人だけが恵まれる社会は終わらせたい。
その両方を叶えるために、わたしたち自身の意識にも変化が求められます。

多くの人に認められることだけが、自分の価値ではないのかもしれない。
みんなの空気に合わせなくてもいいのかもしれない。
もっと多くの人と分かち合える知識や情報があるのかもしれない。

そんなふうに、この時期はそれぞれに、心に浮かぶものがありそうです。これまで当たり前だった考え方がふと古く感じられ、「なぜ今までこう考えていたのだろう」と、はっとすることもあるでしょう。

10月16日:冥王星が順行へ

16日、冥王星が順行へ戻り、5月から続いてきた逆行が終わります。

逆行のあいだ、冥王星の力は内側へ向かい、社会の変化もどこか足踏みをしているように感じられたかもしれません。けれどその水面下では、「新しい時代に合わせて、何を変え、何を残していくのか」という問いが、繰り返し投げかけられてきました。

月初のTスクエアは、冥王星が向きを変えるために、ほとんど動きを止めていた時期に起きました。これまで動かなかったものに強い力が加わり、それが進む方向を定める最後の一押しとなるでしょう。

冥王星がふたたび前を向くとともに、変わらないと思っていた物事にも変化が生まれ始めます。

10月24日:水星が蠍座で逆行へ

24日、水星が蠍座で逆行を始めます。
この逆行は11月13日まで続き、水星は蠍座5度まで戻ったところで順行へ戻ります。

この蠍座5度という場所は、月初にTスクエアを終えた水星が通り過ぎたあたりです。つまり今回の逆行では、水星がTスクエアのあとに進んできた道を、ほぼそのままたどり直していくことになります。

Tスクエアをきっかけに、わたしたちの考え方にも変化が生まれ始めます。
そこから約3週間、どんなふうにものの見方が変わってきたのか。今回の水星逆行は、その歩みを振り返りながら、出発点へと戻っていく時間です。

2026年は、大きな天体の移動が相次ぎ、わたしたちの意識にも新しい流れが入り込んできました。
今月のTスクエアによる衝撃も、突然生まれたものではなく、この一年に積み重なってきた変化の兆しが、表に現れたものです。

今年最後の水星逆行として、この1年で自分のなかで起こった変化や本音を、ゆっくりと消化していくような時間になるでしょう。

10月26日:牡牛座の満月

26日は、牡牛座で満月を迎えます。

月初のTスクエアは、牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座という4つの不動宮のうち、牡牛座だけが欠けた配置でした。
Tスクエアでは、この空いた場所が、張りつめた力を動かすための出口になると考えられています。

そして月末、その欠けていた牡牛座の3度付近で満月が起こります。
4つの天体が同時にそろうわけではありませんが、10月を通して続いてきた緊張に、ここでひとつの方向が見えてくると読むことができます。

満ちた牡牛座の月が教えてくれるのは、変わる時代のなかでも、大切に守っていきたいものです。

その月を照らすのは、深く変わっていくことを表す蠍座の太陽です。
変わるものに照らされるからこそ、変わらないものの輪郭が浮かび上がります。

さらにこの満月では、冥王星が太陽と月の両方にスクエア(90度)で関わり、再びTスクエアがつくられます。
けれどそれは、新たな問題を呼び起こすというより、月初から続いてきた流れを、もう一段動かしていくような力です。

守るべきものが見えてくれば、それ以外のものは変えていける。
大切な核を残すために、これまでの形を変える覚悟が決まるときです。

10月の終わりは、そんな新しい方向へ進むための足場が見えてくる満月になりそうです。

おわりに

ここまで、10月の星空を見てきました。

不動宮のTスクエアという、張りつめた空気のなかから始まる10月。
長いあいだ動かなかったものが、いよいよ変わり始めようとしていることを予感させるひと月です。

そして月末の牡牛座満月は、その変化のなかで、わたしたちが守るべきものを照らしてくれます。
何を変え、何を大切に残していくのか。そんなことを考えるきっかけを与えてくれる満月になりそうです。

秋が深まり、早いもので、今年の終わりも少しずつ近づいてきました。
現在、2027年の年間占いも準備しています。
来年の星の流れをひと足早くお届けできるよう進めていますので、楽しみにお待ちいただけたらうれしいです。

皆様が、穏やかな秋の日々を過ごせますように。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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