前回は、月が1ハウスとなる配置についてお話しました。
今回は、月が「上昇星」となる人の特徴について解説します。
上昇星(ライジングスター)とは
アセンダントの前後5度ぐらいにある天体は、上昇星やライジングスター、ライジングプラネットと呼ばれます。
上昇星となる天体は、個人としての成長に大きく関わるといわれています。
上昇星の影響を受ける人は、その天体の特徴に注目すると良いでしょう。
アセンダントは自分と外界をつなぐ”窓”のような役割を果たすので、上昇星はその人の印象や外見的な特徴にも大きな影響を与えるとされています。
上昇星としての月
前回の記事では、月が1ハウスにある人の感情の豊かさについてお話ししました。
月が上昇星にあると、感情はさらに強くなります。
自分の感情はもちろん、他人の感情にも敏感に反応し、人と深い感情的なつながりを築くことができます。
しかし、感情が強いがゆえに、時にはそれらをコントロールするのが難しい瞬間もあるかもしれません。
特に若い頃は、感情が不安定になりやすいです。
感情を抑え込むのではなく、表現する方法を見つけることが大切です。
誰かに自分の思いを話したり、日記や文章を書いたりする時間を取りましょう。
または、歌や演奏、創作活動など、感情を表現する方法はたくさんあります。
月が上昇星の人は、特別な表現力を持っています。
そのため、音楽やダンス、文学やアートなど、芸術を通して感情を表現する方法を見つけることができるでしょう。
月が上昇星の人に与えられた特別な感受性が、人々の心に深く響く表現を生み出すのです。
月が上昇星の人は、家族、特に母親との関係が非常に密接です。
もともと、周囲のエネルギーにとても敏感な性格ですから、無意識に多くの情報を取り込んでしまいます。
子供の頃は、これらの情報に圧倒され、人との関わりを避けがちです。
だからこそ、家族との絆が深まることが多いでしょう。
成長するにつれ、交友関係が広がり、今度は母性の強い人や、世話好きな人を引き寄せる傾向があります。
月が上昇星の人は、ふんわりとした印象があり、感情が顔に出るところも含めて愛らしい魅力があります。
そのため、周囲の人から愛され、行く先々で助けや支援を受けやすいのです。
もともと(人を助けるために)自分のことを後回しにしがちですから、周囲の人から世話を焼かれるのは良いことです。
その一方で、月は母性を象徴する天体ですから、月が上昇星の人は自分からも誰かの世話をしたいと思うでしょう。
共感力の強い人ですから、助けを必要としている人にいち早く気づくことができます。
たくさんの人の心に寄り添い、力になることができるでしょう。
それが人でも動物でも植物でも、愛を注ぐことのできる相手がいることは、自分自身の癒しと安心にもつながります。
また、月が上昇星の人は、直感力に非常に優れています。
新しいひらめきが頻繁に訪れ、直感で判断することが得意です。
もし迷ったときには、心がわくわくするのはどちらか、内なる感情に耳を傾けると良いでしょう。
月が上昇星の人は、自分が思っている以上に行動力と勇気を持っています。
その思い切った行動により、多くの人々に支援と癒やしを届けられるでしょう。
おわりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は、月が上昇星となる人の特徴について解説しました。
月が1ハウスにある配置の解説も、ぜひ合わせてご覧ください。
また、月星座も組み合わせることで、よりホロスコープを深く読み解くことができます。